’今この瞬間’を読む技術で消費者とつながるNHN DATAの戦略
- SK
- 6月26日
- 読了時間: 6分
更新日:12月19日
”検索から対話へ、マーケティングの中心が変わっている”
CEOジャーナル、[世の中を読む]イ・ジンス代表インタビュー

[CEOジャーナル=キム・ソヨン大学生記者]ブランドがメッセージを一方的に伝えていた時代は終わった。今は消費者が先に質問し、ブランドが直ちに反応しなければ生き残れない時代である。デジタルマーケティングの中心軸が「広告」から「対話」へ移動することにより、企業のマーケティング戦略も根本的に変わってきている。
NHN DATAのイ・ジンス代表はこのような変化の最前線で方向を提示している。単純にデーターを分析するだけでなく、ブランドと消費者が「リアルタイムでつながる構造」を技術で実装することでインスタグラムを中心とするソーシャルマーケティング生態系の転換を先導している。新しいソーシャルコマース時代の扉を開けたのである。
Q. リアルタイムのコミュニケーションがマーケティングの中核になった時代、何が変わりましたか?
A. 以前は消費者が製品やブランドについての情報を「検索して比較」した後、購買を決定しました。 しかし、現在は完全に変わりました。 今や人々はブランドやインフルエンサーに直接質問し、それに対して「素早く応答」してもらうことを望んでいます。コミュニケーションの構造自体が一方向から双方向に移動したのです。
このような変化は単なるチャネルの切り替えではなく、マーケティングの根本的な方法を変えています。 以前はブランドが自社を説明することに集中していたとすれば、今は消費者が先に尋ね、ブランドがそれにどのようにリアルタイムで応答するかが競争力の核心になりました。
私はその変化を現場ではっきりと感じ、新しい方向への転換が必要だと判断しました。その結果が「SocialMore(ソーシャルモア)」です。NHN DATAは既存の精巧なターゲティングソリューションである「ダイティ(Dighty)」に加え、2年前からインスタグラム基盤のリアルタイムマーケティングソリューションを本格的に開発してきました。 ブランドが情報を「伝達」するのではなく、質問に「応答」する方式で消費者とつながりを築くマーケティング。今はそのような時代が来ていると思います。
Q.SocialMoreはどのようなソリューションですか?
A.SocialMoreはインスタグラム内で行われるリアルタイムな顧客コミュニケーションを自動化してくれるマーケティングソリューションです。DM、つまりダイレクトメッセージをベースにしてブランドと消費者の間のコミュニケーションを精巧に設計できるようにサポートしています。
核心機能は「コメントキーワード基盤自動応答」、「カルーセルイメージDM送信」、「行動基盤メッセージ分岐」で構成されています。ユーザーがコメントに特定のキーワードを入力すると、ブランドが事前に設定したシナリオに従って自動的に関連情報や特典、購入リンクなどがDMで送信できる仕組みです。
例えば、投稿に「コメントで『割引』と残してくれるとクーポン情報をお送りします」と案内しておけば、実際にコメントで『割引』と書いたユーザーには直ちにクーポン案内メッセージが送信されます。この時、単純なテキストではなく、複数枚の画像をスライドしながら情報を伝えることができる「カルーセルDM」機能を通じて、コンテンツへの没入度を高めることができます。
もう一つ重要な機能が「行動基盤メッセージ分岐」ですが、ユーザーがDM内でクリックしたボタンや反応した内容によって異なる応答の流れが設計できるようになっています。既存の広告が「見せる」ことに集中していたとすれば、SocialMoreは「反応を誘導する流れ」を作ってくれる道具です。ブランドが伝えようとするメッセージを顧客の言語で解きほぐす過程、それがこのソリューションの核心だと思います。単なる自動応答ツールではなく、ブランド経験を設計する対話型マーケティングインフラとして、今ますます多くの企業とインフルエンサーがSocialMoreを選択しています。
Q.なぜDM自動化がリアルタイムマーケティングの核心になりましたか?
A.人々がDMを送る時間は大体余暇時間です。寝る前にベッドで横になって、もしくは通勤の電車の中でです。その時何かが気になって尋ねたのに、明日返信が来たら意味ないですよね。SocialMoreが持っている一番大きい競争力の一つは「即時性」です。消費者がブランドにメッセージを送るその瞬間は単純な好奇心によるものではなく、実際の購買につながれる非常に強い行動意志が作動する時点です。
そのタイミングを握るか、逃すかによって転換率は完全に変わります。DMに対する即時的な応答はすぐブランドへの印象につながり、それがまた購買決定につながります。特にインスタグラムのようなプラットフォームでは「見る時間」と「行動する時間」が異なります。顧客が能動的に反応したその瞬間を絶対に逃さないことが非常に重要です。
それでSocialMoreはユーザー反応の「ゴールデンタイム」を逃さないよう、24時間自動応答機能と精巧なシナリオ基盤応答システムを備えています。ブランドが眠っている間も、顧客はリアルタイムで必要な情報をもらい、行動を続くことができるように設計されています。
Q.NHNDATAは最近日本を中心にグローバル拡張を準備していると聞きました。どのような戦略を持っていますか?
A.私たちは今日本市場を中心に本格的なグローバル戦略を準備しています。日本はインフルエンサーコマースに対する理解度が高く、韓国ブランドに対する信頼と選好度も相当高い市場です。
実際に日本内のインスタグラム基盤マーケティングは非常に速く成長していて、クリエイター中心の製品おすすめやリアルタイムコミュニケーションが既に自然な消費文化として定着しています。このような環境の中で私たちが持っているDM自動化技術、シナリオ基盤マーケティング設計能力、そしてデーター分析能力は十分競争力を持てると考えています。
また、日本はブランドと消費者の間の「ビジネス対話」を重要視する文化が強いです。私たちが提供する対話型マーケティングソリューションが容易に受け入れられる可能性が高い市場である点も肯定的に見ています。
その外にも韓国文化に親和的な東南アジア市場や、韓国市場を主要ターゲットとしているグローバルクリエイターとの協力の可能性も想定しています。私たちはもう単なる国家単位での拡張でなく、ファンダム単位のグローバル拡張を悩むべき時代に至っていると思います。
ある特定の地域に集中するのではなく、韓国のコンテンツを愛し、コミュニケーションしたがるファン層がどこに存在するかがより重要になっています。それで、これからも地域中心の拡張は勿論、コンテンツファンダムとマイクロコミュニティを基盤とした柔軟なグローバル戦略を継続して構想していく予定です。
• 出典: CEOジャーナル <キム・ソヨン大学生記者> ceojhn@naver.com